どうでもいいはなしで、どうでもいいな〜と感じてもらえれば幸せなブログ


by kinokuni1
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

5時55分の冒険

b0056518_22343527.jpg

5時55分発の新幹線。
出発10分前に乗り込むと、入ってすぐの2人席に座った。

夕方の自由席で座れるなんて運がいいな、と思っていると、30代位の上品な女性と5歳位の男の子と、更に小さい男の子が入ってきた。
5歳位の男の子だけ私の隣に腰掛け、その女性は隣の私に会釈しながら、
「すいません。このコ、ユウタっていうんです。これから○○駅まで乗りますが、一人なんでご迷惑かけるかもしれないですが、宜しくお願しますね」
「いいですよ。終点まで行くんで」

○○駅は終点の一つ前なので、子供一人にしては遠いなと思ったけど、この子しっかりしてるんだな〜と感心。

「マァ君に宜しくね、おばさんとホームにいるから(女性)」
「まぁ、3人の生活を楽しんでよ♪(5歳位の男の子)」
それから、しばらく3人は写真を撮ったりお菓子を開けたりしていた。

車内に出発5分前のアナウンスが流れると、
「そろそろだね・・・ガンバってね!」と女性と小さい男の子は車外にでた。
で、窓越しに手を振ったり、頑張れーなんてやっている。男の子は恥ずかしそうに、でも嬉しそうにVサインをしてみせている。

出発の瞬間も、そんな調子で元気にスタートした。

一人になると、男の子は知らない国で一人取り残されたみたいな顔して、持っているペットボトルのフタを緩めたり閉めたりしながら、日が暮れて風景がほとんど写らない窓をぼんやり見ている。

やっぱり子供だわ

何か言った方がいいかな、と思ったけど、こういうのって難しい。お節介して、せっかくの冒険を単なる遠出にしたくないし。ちょっとは苦労しないと、一人で電車に乗った意味が無いだろうし。

と考えている内に、電車は次の駅へ到着するとのアナウンスが

ユウタ君は、ぱっと立ち上がって足早に歩いていってしまった。
トイレだよね?ここ○○駅じゃないけど。参ったな〜と、私は男の子を追いかけた。

電車は○△駅についた

デッキに入ると、男の子が降りたところだった。
そして、「マァ君!」「ユウタ君!」と声がして、男の子と「おばさん」らしき女性が駆け寄ってくる。

!・・・・なんだ〜
一駅しか乗らないの?ちょっとガッカリ

で、
ユウタ君は弾むように歩き去って行った。
当たり前だけど、一度も振り返らずに。
[PR]
by KINOKUNI1 | 2004-11-14 22:40 | 2 雑記